2009年10月26日月曜日

2009年秋 長野 ちきりや工藝店

ぶどう畑に寄り道をしたおかげで、松本での滞在時間は2時間ほどでしたが、物欲ゼロの夫と別行動をとり、ちきりや工藝店で濃密な時間を過ごすことができました。ご主人の趣味で全国各地から集められた民芸品がところ狭しと並べられている店内は、雑貨好きには堪えられない空間です。おしゃれにディスプレイされたセレクトショップにはない濃い空気が漂っています。
これだけの物があると、自然と飛び込んでくるものがあるものです。今回は北欧モダンを彷彿とさせる愛媛の釜のごはん茶碗と揃いの蕎麦猪口を普段用に、そして以前から店で使いたいと思っていた松江のエッグベーカーを購入。シンプルで質感に雰囲気のある作家さんの器も好きですが、普段のお茶碗は厚みと安定感があるものに落ち着きます。珍しく手にした柄物も”マイ茶碗”の気分を高めてくれます。蕎麦猪口は食後の番茶をのんだりする湯のみとして専ら活躍中です。
本当はこれ以外にもインドの素材不明のショールやら、ほんわか柄の砂糖壷やら、絣柄のような小物入れなどなど気になる物はあったけれど、旅の途中だから全てを連れて帰るわけにはいかず、それもまたよし。
柄選びの相談に乗ってくれたご主人は、「好きなものだけ売ってるのよ」と言いながら丁寧に包装して、「これで楽しくお食事してくださいね」と送り出してくださいました。こういう風に私も店を育てていきたい。
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2009年10月20日火曜日

2009年秋 長野 メルロ収穫

長野入りしてからRue de Vinの収穫ボランティアがちょうど募集されていることがわかり、急遽向かった東御市のブドウ畑。午後からの少しの時間でしたが、メルロの収穫に参加することができました。
今年の長野のメルロは天候の影響で不出来の中、小山さんの畑のメルロは鈴なりです。やはりそれなりの対策をされてのこの結果ということで、手塩にかけた大切な大切なブドウなのでしょう。
昨年はシャルドネの収穫ボランティアに参加したので、黒ブドウは初めて。早速お味見。とても糖度が高く、そして土の味がします。ワインになるのが今から楽しみです。隣の畑の小さいスペースにはピノノワールとカベルネも小さな房をつけていました。昨年はメルロも小さい房でしたから、こちらは来年が楽しみです。
来月からは醸造所の建設にも着工されるそうで、益々発展していくRue de Vin。私達も毎年ささやかながら1飲兵衛としてお手伝いできたら嬉しいと思います。
小山さんからお土産に頂いたランチの残りワインは2003年のメルロ。帰りの新幹線で栗おこわをツマミにいただきます。あづみのアップル時代に製造されたものでしょうか。ノンフィルタの少しマットなワインは果実味があって懐かしい味わいだけれど、野暮ったくない、そんなワインでした。
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2009年秋 長野 トロイメライへ

昨年9月にワイン用ブドウの収穫ボランティアに参加したことはご報告しましたが、その時のランチ@ブドウ畑でとっても楽しそうな集団がいました。おいしいお弁当とワインを持ってワイワイ。白馬のオーベルジュ、トロイメライに関係する方々だったのですが、隣にいた私達もそのおすそ分けを頂いて、ワインを酌み交わしてとても贅沢な時間を過ごしました。こんな気のいい人達が働くトロイメライってどんなところだろう、と興味をそそられて、来年は絶対トロイメライに行くぞ!と心に誓ったのでした。
そして今年、念願かなってトロイメライに1泊することができました。
こちらのオーベルジュ、ブルゴーニュ中心に揃えたワインと本場の食材を使ったフレンチで評判です。旅をすると地元のお料理や素材を楽しむことが多いのですが、木立に佇む建物(オーナーの設計だそう!)はそれだけで別世界で、こういう旅もありだなぁと思います。レストランと違ってフレンチを楽しんでそのままベッドに直行!というのがオーベルジュの嬉しいところです。
10皿構成の秋のメニューをヴォーヌ・ロマネと一緒に楽しみました。なかでも4皿ある前菜がとても素敵で「小布施栗の渋皮煮とフォアグラのムース ブリオッシュ添え」や「フランス産セップ茸入りカボチャのフランと秋トリュフのクリーム」が心に残りました。フォアグラテリーヌと無花果やプルーンなどのフルーツをあわせたり、フォアグラのポアレをブリオッシュに載せたものを頂いたことがありましたが、この組み合わせは初めて。栗とミルキーなムース、軽い食感のブリオッシュが三位一体となった一皿でした。秋の香りがたっぷりのフランは、しっかりしたお味のトリュフのクリームでワインが進む濃厚な一皿になっていて、夫婦で「おかわり!」と言いたいほどでした。
もう一つのグランドメニューにあった活けオマール海老がとても美味しそうだったので、次回トライすることとしましょう。
翌朝、お庭の涼しい空気の中いただくカフェオレとヴィエノワズリも最高です。フランス空輸のクロワッサン生地はホロホロとしていて、初めて行ったパリで、ジェラール・ミュロのカウンターで出来立てを頬張ったクロワッサンを彷彿させた、といっても過言ではありません。
そして、お料理以外に特筆すべきは、スタッフの方々のホスピタリティです。皆さん良い距離感でプロフェッショナルな仕事をしてくださいます。宿泊前の伝言がきちんと伝わっていたり、スタッフが変わっても連携がされていたり等々、本当に行き届いていて、当たり前のようでいてこういうサービスを受けたのは久しぶりだなぁと思わずにはいられません。昨年トロイメライに興味を持ったきっかけが「人」だった所以がこんなところにも現れているのでしょう。
素敵なバースペースでオーナーのブルゴーニュワインへの熱い想いを伺いながら、夢を形に、だからトロイメライなのかぁと良い気分に酔っ払いまして、ベッドに直行!したのは深夜だったのでした。
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2009年10月7日水曜日

中秋の名月

今年の中秋の名月は、昼過ぎまでの嵐が嘘のように夕方になって雲間から顔をのぞかせました。皆さん口々に夜の天気を気にしていらっしゃったので、皆の願いが通じたのでしょう。
お客様の中には、赤味を帯びたススキ、女郎花、そして暈しの入ったコスモスを集めてお月見をされるという風流な方も。私も近くのコスモス畑(?)にコスモス狩りに行ってきました。白、薄ピンク、濃ピンク。さやさやと揺れるコスモスが群生している様子は郷愁を誘う、美しい秋の風景です。今年はそんなコスモス畑に「ご自由におとり下さい」の看板をよく見かけます。昨日は東京行きの特急に乗り込む方の鞄に抱えるほどのコスモスの大きな花束が揺れていました。田舎の秋のお土産ですね。
写真は近くの打ちっぱなしで。「月とゴルフボール」。
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落花生が豊作です

新物の落花生が店頭に並びはじめてだいぶ経ちましたが、我が家の落花生もいよいよ収穫です。
今年の初夏に初めて2本の苗を植えました。もともと落花生なるものにあまり興味はなかったのですが、昨年お客様から掘りたての落花生を頂いて。その生り方の可愛らしさと、乾燥させずに茹でて頂く、なま落花生のフレッシュな美味しさは新鮮な驚きでした。また、トマトのコンパニオンプランツになるとの情報があり、少しでも害虫退治の手間を省ければとプチトマトの苗の横に植えてみたのです。
栽培は本当に簡単なもので、黄色い豆科特有の花が咲く頃に回りを除草し土盛をして落花しやすくした程度。それでも慎重に掘り起こしてみると可愛らしい大粒の落花生が鈴なりになっています。ひとつひとつ草からむしっていくのも、自分で育てた落花生となれば愛おしいもの。
強めの塩で水から茹でて、そのままおつまみに。生の落花生のミルキーな味わい、殻を砕いた時の渋み、そして塩味が渾然一体となった美味しさです。ミネラルを感じる白ワインに良く合います。殻の渋みにかけてうっすらと樽の風味の白ワインを合わせたり、ミルキーな味わいに白かびチーズをあわせても楽しみが広がりそうです。来年はもっと植えてしまおうか、と欲がでてくる秋の収穫です。
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